整形外科分野の理学療法は、「痛み」に対しての治療が主体です。
「痛み」には悪いイメージがありますが、自分の身体からのSOSサインです。
理学療法士は、SOSサインがどんな原因で生じているのか?それを軽減するためには何をすれば良いのか?を考えて治療しています。痛い部位に対しての治療はもちろん重要ですが、痛みを生じる原因の治療が不十分であれば、再発することもあります。
「休んでいることで良くなったけど、動いたらまた痛みが出てきた。」
これは痛みを生じる原因が改善していないためだと思います。
理学療法では、痛みの原因(痛い部位以外の関節?動作姿勢?それ以外?)を考え、痛い部位だけでなく全身的に幅広い視野で「痛み」をとらえて、適切な治療・アドバイスをして、皆さんに「良かった」と感じて頂けるようなサービスを提供していきたいと思います。

☆高齢者に対する転倒予防
高齢者にとって転倒は骨折の大きな原因になり、それがきっかけで寝たきりや家にこもりがちになることも少なくありません。
痛みもそうですが、痛みがなくても「ふらつくようになった」など、年齢を重ねるにつれて感じることがあるかと思います。
当クリニックでは、重心動揺計(ふらつきを測る機械)や筋力検査機器を導入しており、測定することも可能です。検査結果を見ることで自分に必要な、自分に合った体操を見つけ、転倒せずに楽しい毎日を過ごせるようにアドバイスしていきたいと思います。
重心動揺計:ふらつきやめまいを生じる方、脳血管疾患の方でも測定可能です |
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両足での重心動揺だけでなく、
片足での重心動揺も測定可能です。
60秒程度姿勢を保つことで、
前後左右へのふらつきとその大きさを
知ることができます。 |
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筋力検査機器:下肢の筋力を測定します。膝痛がある方でも安全に実施することが可能です。 |
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これらは定期的に測定し、変化を追っていくことが大切です。
自分の体の変化に興味を持ち、継続した運動ができるようにしましょう。
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☆スポーツ障害に対する理学療法
当クリニックには、甲子園大会やバスケットボール、サッカー、バレーボールなどの国体チームでの医療支援をはじめ、多くのスポーツ現場で活動してきた理学療法士がいます。
それぞれのスポーツで特性があり、それによって痛み・ケガの原因も様々です。
例えば・・・
成長痛で有名な「オスグッド・シュラッター病」
急激な骨の成長に筋肉がついていけずに痛みが生じることが多いです。脆弱な成長軟骨部分を太ももの表面の筋肉(大腿四頭筋)が強く引っ張りすぎてしまうことが原因とされています。 大腿四頭筋のストレッチは重要なポイントです。
しかし、それだけでは「運動すると痛い…」
他にも原因がありそうです…
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これらの動作姿勢はどこが悪いでしょうか?
ストレッチだけでなく、動作姿勢の修正も重要なポイントです。 わかってはいるけどなかなか良い動作姿勢がとれない…
そんな事もあるのではないでしょうか?
では、どうすれば良い動作姿勢をとれるようになるか…
そのためには、痛みがある部位以外の準備も重要です。以下のような、太ももの裏やお尻回りの筋肉などのストレッチも重要なポイントです。 |
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このように一つのケガだけでも、原因は様々あります。
痛み・ケガの原因を見つけスポーツが大好きで一生懸命な選手たちが、楽しんでスポーツを続けられるように理学療法士が力になりたいと思います。 |
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いわゆる物理療法機器を用いて疼痛の軽減やリラクゼーションを図る方法です。
体の具合によって、実施できない機器もあります。当院では以下のような機器を導入しています。
・温熱療法:温めることで筋肉の緊張を和らげ、循環が良くなることで痛みの軽減を図ります。 |
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・電気療法:干渉波や低周波治療器などがあり、関節や筋肉の痛みに対して有効です。 |
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・牽引療法:腰椎と頚椎の牽引があり、神経を圧迫している場合や椎間板ヘルニアなどの症状に有効です。 |
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・リラクゼーション:全身のリラクゼーションや下肢のむくみに対して有効です。
緊張や筋肉がほぐれ、循環が良くなります。 |
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